ブーファン・ハエマンソイデス

ブーファン・ハエマンソイデスは南アフリカ西ケープ州の沿岸地帯に特有の自生地を持つ植物です。冬季に多い降雨地帯で育ち、特に平原や玄武岩の岩の間に群生します。成熟した球根の直径は約20cmに達し、外側は薄茶色の枯れた皮で覆われていますが、地中には2/3が埋まっています。
この植物の葉は幅広で、縁が緩やかに波打っています。葉自体は灰色がかった緑色で、表面には微細な粉を吹いたような質感があります。涼しい季節になると、球根から出た薄皮の間から長く細い葉が扇状に広がり、その姿はまるでクジャクの羽のように美しく目を引きます。
ブーファンは、別名「雄牛殺し」という名で知られ、属名のboophoneはラテン語でbous(雄牛)+ phonos(殺し)を語源としています。その名が示す通り、有毒な樹液を持つため、食用には全く適していません。
近縁種のブーファン・ディスティチャと比較すると、ハエマンソイデスの葉はより幅広く、波打った縁が特徴的です。

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